CFRPオートクレーブ成形用型の材料選定について

CFRPオートクレーブ成形用の型には、用途や生産数量、求められる精度によって様々な材料が使用されています。

代表的な材料として、

  • ゾノトライト系ボード(パールボード・アルティボード)
  • アルミニウム(A2017等)
  • インバー
  • CFRP製型

が挙げられます。

インバー型

インバーは熱膨張率が非常に小さく、高精度な量産用途で使用される代表的な材料です。

寸法安定性に優れ、航空宇宙分野など高精度が求められる製品では広く採用されています。

一方で材料費や加工費が非常に高く、製作期間も長くなるため、試作開発用途では採用が難しいケースが多くあります。

アルミ型

アルミ型は軽量で加工性が良く、比較的高い寸法精度を確保できます。

インバーと比較するとコストを抑えることができ、試作から中量産まで幅広く使用されています。

ただし、大型化すると重量が増加し、搬送や取扱いの負担が大きくなります。また、設計変更時の改修コストも小さくありません。

CFRP反転型

CFRP製型は近年採用が増えている型構造の一つです。

原型(マスター型)からオートクレーブ成形にてCFRP製の反転型を製作します。

最大の特徴は軽量であることです。また、一つのマスター型から複数の型を製作できるため、同一形状の型を複数台必要とする場合に有効です。

さらに、熱膨張特性が成形品に近いため、寸法安定性にも優れています。

一方で、原型(マスター型)の製作が必要となるため、初期コストや製作期間が増加する傾向があります。そのため、製品生産ロッド数30~300程度の半量産用途や複数型展開を前提とした案件で採用されることが多くなります。

試作型 (ゾノトライト系ボード:パールボード・アルティボード)

ゾノトライト系ボード(パールボード・アルティボード)は、国内のCFRP試作開発の現場で広く使用されている材料です。

金属型と比較して軽量であり、切削加工性にも優れているため、短期間で型を製作することが可能です。

また、設計変更時の改修が比較的容易であることから、開発段階で仕様変更が発生しやすい案件との相性が良好です。

さらに、材料特性として熱による寸法変化が比較的小さいため、オートクレーブ成形用型として長年使用されています。

当社では、試作開発用途を中心にパールボードおよびアルティボードを使用した型製作を行っています。

材料コスト納期精度改修性推奨用途
ゾノトライト系ボード試作開発
アルミ型試作~中量産
CFRP製型×半量産
インバー型××◎◎高精度量産

材料選定に正解はない

どの材料が優れているというわけではなく、

  • 生産数量
  • 要求精度
  • 予算
  • 開発スケジュール
  • 将来の設計変更リスク

によって最適な材料は変化します。

試作開発段階ではゾノトライト系ボード、量産移行時にはアルミやインバー、複数型展開ではCFRP製型など、それぞれの特徴を理解した上で選定することが重要です。

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